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今日の山口弁⑥:音の雰囲気

どの言語にも、その言語ならではの「音の雰囲気」があります。
たとえばフランス語にはフランス語の、ドイツ語にはドイツ語の、中国語には中国語の「音の雰囲気」があるのです。
言葉が何一つ理解できなくても、我々はその言語の「音の雰囲気」さえ知っていれば、それが何語なのか大体判別することができます。





山口弁も同じように独特の「音の雰囲気」があり、それは全国的に話されている標準語のものとは大きく異なります。
標準語との音の違いを感じさせる一番の原因は、母音同士の融合です。母音とは、「あいうえお」のことで、山口弁ではあいうえおを2つ以上組み合わせることで、新しい母音が生み出されるのです


一番わかりやすい例は形容詞ですね。
「赤い」→「あけぁー」
「古い」→「ふるぃー」
「白い」→「しろぇー」
「せんない」→「せんねぁー」
「うまくない」→「うもーねぁー」


ひらがなはあくまで参考のためのもので、実際の発音はひらがなではとても表せないような音です。
(私は山口弁の発音が失われつつある原因の一つに、仮名で表記することができないことがあると思っています。)


形容詞以外でも、母音が2つ以上続く場合は母音がつながって、新しい音になります。

「わしは」→「わしゃー」
「お前」→「おめぁー」
「萩へ」→「はぎぇー」
「宇部へ」→「うべぃー」
「水を」→「みずぉー」


山口弁の代名詞「~ちょる」も「~ておる」の母音がつながったものと考えることができますね。
他の例も挙げてみます。


「無ければ」→「なけりゃー」
「来なくてもいい」→「こーでもえー」
「いいじゃん」→「えーわー」
「買ってみろ」→「こーてみー」
「散ってない」→「ちっちゃーねぁー」
「このようにやってこしらえて」→「こねゃーてこしれぁーて」(こねえやってこしらえて)


このように、山口弁においては、標準語のように母音を一つ一つはっきりと発音せず、むしろ融合してしまうという特徴があります。この特徴により、山口弁は標準語よりも流れるように聞こえ、冒頭に述べた「音の雰囲気」が滑らかでまろやかなのです



しかしながら、この融合は種類が多い上に発音が複雑で、決して簡単なものではありません。山口県で生まれ育った山口弁ネイティブであっても、特に若年層では、きれいに使いこなせない方が多いのではないでしょうか?




個人的な話になるのですが、私が知っている限り、この融合を一番美しくこなしていたのが私の祖母です。祖母の話す山口弁の美しい連母音は、日本文化として関東と関西しか知らなかった私を、「第三の選択肢」とも言える山口にいざなったきっかけの一つにもなりました。日頃マスメディアで耳にすることがなく、まわりの友人も当然知る由もなく、しかしながら自分の身近な場所で、こんなに豊かな音韻世界が広がっていることにふと気づいて、驚いたのです




その彼女が先日息を引き取りました。心に大きな穴ができたのを感じると同時に、昔ながらの山口弁話者がますます少なくなっているのではないかという危惧を感じるようになりました。今はできる限り多くの人に、山口弁ならではの「音の雰囲気」の美しさを理解してほしいなと願っています


今日の山口弁⑤:「ちょる」と「よる」の使い分け
今日の山口弁④:「はぁ?」
今日の山口弁③:「じゃけえ」
今日の山口弁②:「来ちゃった」
今日の山口弁①:「わや」

コメント

岩国空港のことを調べていたらこのブログに辿り着きました。
初めまして、私は岩国で産まれて19歳まで岩国に住んでいました。
今は大学生で上京し、岩国を離れて一年とちょっとになります。
東京へ来て、信じられなっかったことに、山口県の場所を知らない人が多い(国内47都道府県の場所を知らないということが衝撃的でした)んです。
でも広島の隣と言うとなんとなく分かってもらえたり、、、
やっぱり山口県は歴史好きな人でもないと知名度はほとんどないということを実感してます。
だから、出身地ではないのに、山口に来てくれてる方がいるのが嬉しくてコメントしました。
しかも、岩国だなんて!
岩国は、ド田舎でもないですけど、東京に比べたらものすごく田舎で、都会育ちの方には退屈ではないでしょうか;
でも、身内の欲目かもしれませんが、とてもいいところだと思います。
方言は、広島弁に限りなく近いけど山口弁も混ざっていて、ここに来てからもよく褒められます^^
私は山口を出てしまった人間ですが、suhobeiさんのブログを見て早く帰省したくなりました。
これからも山口県を愛してください☆

コメントありがとうございます

コメントありがとうございます。
東京暮らしは慣れましたか?

岩国は田舎すぎず、都会でもなく、美しい錦帯橋もあっていい町ですよね。

地方にいると嫌でも東京の情報が入ってくるのに、東京にいると地方の情報がまったく入ってこないのが残念に思います。東京で育つと東京のことしか知らずに一生を過ごす人も中には居るんでしょうね。

仕事も遊ぶところも少ない田舎ですけど、またこちらに戻ることがあれば、みんな大歓迎すると思います。来年開港の岩国空港を利用してぜひちょくちょく帰省してきてください!!

お祖母様、大変残念でございましたね…。
心よりご冥福をお祈りいたします。

自分自身も祖父母や親の世代と比べると明らかに山口弁が薄まってきているなと感じます。
僕自身は現在山口県から数年間離れていて、今も周りの言葉に染まらず山口弁を話せているつもりなのですが、それもスホベイさんの山口弁講座を見て、自分の山口弁もまだまだだったのだな~と感じました。
と同時に、当たり前に思っていた山口弁のフレーズが、よその人が聞くと心地よく聞こえる可能性もあると言う事実も知り、誇らしい気分にもなりました。

山口弁に限らず、マスメディアの影響なのか、ライフサイクルの変化なのか、方言が失われていっている危機感はありますね…。

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プロフィール

suhobei

Author:suhobei
関東・関西で育ったものの、高校のころから両親の実家がある山口県に興味を持つようになり、2008年3月大学卒業をきっかけに山口県にIターン。他県出身者にしか分からない山口県の魅力、移住して良かったこと・苦労したことなどを中心に、山口県の話題を発信していきます!

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